観たり、聴いたり、思ったり
【映画】「護られなかった者たちへ」
映画「護られなかった者たちへ」見てきました。
震災から10年ということもあり、いろんなことも思い出しましたし、きっとそうだろうなと思いました。
私は半分宮城県人なので、震災のことは本当に心が痛みます。
生活保護のこともそうです。私は生活保護ではないけれども、病気のことで行政の支援の使えるものは使わせてもらっています。
利根(佐藤健)が犯人なのかと思いきや…というところもあり、ミステリーみたいな扱いされていますが、ヒューマンドラマでしたね。
倍賞美津子さんはさすがでしたね。そりゃそうなっちゃうよね、と納得でした。
生活保護は遠い親戚をたどるのをやめることになったと確かニュースで聞いた気がしますが、こんなことが理由で、生活保護を辞退することとなり、命を落とす人がいるとか、母子無理心中とか、ホントにこんなことが当たり前にあることになっているこの日本はどうかしていると思う。(映画の中でも城之内(緒形直人)が言っていた。日本はもう貧困国なのだと)
考えさせられる映画で、とても良かった。
私は表現者に対して本当にリスペクトしている。
俳優も、音楽家も、美術家も、作家も。
佐藤健のことは「龍馬伝」の岡田以蔵役から好きだけど、「きゃー!カッコいい!」とかそういうことじゃない(ちなみに私は「カッコカワイイ」と思ってる)。俳優としてこんなに表現で人に何かを伝えることができるということが素晴らしいと思う。それを強く感じられる表現者が好きだ。佐藤健もその一人。
私は自分が表現が何もできないから、表現ができる人をすごくリスペクトする。
そしてやはりテレビドラマでは限界があるなと私は思っている。
役者はやはり映画か舞台。
「護られなかった者たちへ」映画公式ページ
https://movies.shochiku.co.jp/mamorare/

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【美術展】美男におわす 埼玉県立近代美術館(2021/9/23〜11/3)
埼玉県立近代美術館に行ってきた。
「美男におわす」というタイトルで、
やはり鎌倉の大仏様がいないのは寂しい。パネルでもいいから置いてほしかった。
役者絵が多いのは当然。山本藤信という浮世絵師の絵があり、それは良かった。信が付いているくらいだから春信の系統なんだろう。春信と似ていた。
高畠華宵も結構あったが、昔からあんまり好きではない。
魔夜峰央の「パタリロ」の原画があり、バンコランがあったのはいいんじゃないか。
アニメ部門では聖闘士星矢が取り上げられていたが、どこが「美男」なのかさっぱりわからん。納得いかん。
アニメで「美男におわす」のは、シャア・アズナブル(キャスバル・レム・ダイクン)一択だろうが!気に入った画像が落ちてないので仮面かぶってるのを載せておくけど、素顔は超イケメンで声までいいんだぞ!(声は池田秀一さん)
最近の「美男」の感覚が私とは合わない。
なんか何も背負ってない感じが嫌だし、子供臭いのも嫌なんだよな。ショタコンじゃないんだから。
【映画】「娼年」(2018年)(アマプラ利用)
平日の昼間から「娼年」を見た。
R18だしそういうシーンも多いと聞いていて敬遠してたけど、見てよかった。
松坂桃李はすごい俳優だな。前から好きだけど。(多分はっきり「いい!」と思ったのは舞台「ヘンリー四世」(2013年)だ。)
この映画については、オバサンになったからか、女性側の気持ちもよくわかる。全然エロ映画ではないと思うので、そういうふうに思って敬遠してる人は見てほしいと思った。

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【映画】「マチネの終わりに」(2019年 西谷弘監督(アマプラ利用))
2019年の映画「マチネの終わりに」を見た。アマプラがやたらと薦めてくるので(笑)
福山雅治がひたすらかっこよく、石田ゆり子が美しいだけの映画、とも言えるかもしれないけれど、
音楽が美しく、それなりにいい映画だった。
彼らは結局幸せなのかなぁ。
私だったら、耐えられないなと思った。
蒔野はいいかもしれない。音楽を取り戻せたから。
でも洋子は後悔するんじゃないのかなぁ、早苗を恨むんじゃないかなぁ。「幸せな人生だった」とは言えないと思う。

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【演奏会】女流義太夫演奏会9月公演 母をたずねて(2021年9月20日)
本日は女流義太夫演奏会9月公演 母をたずねて
と題し、『傾城阿波の鳴門』より「順礼歌の段」と、『恋女房染分手綱』より「道中双六の段」「重の井子別れの段」でした。
お天気にも恵まれ、気持ちが良かったです。が、私たちは録音担当なので、舞台もほとんど見えないところから、ヘッドフォンで確認するしかありません。
順礼歌の段は聞くたびに「ううっ、おつるちゃん可愛そう」と思います。西国巡礼もしていた私は(満願してます)、あんなところを昔一人で女の子が歩いて巡礼していたのかと思うと、辛いとしか言えません。京之助は声が高めなので、おつるちゃんにぴったりでした。越孝さんのお弓もお母さんらしくてよかったです。
この演目はわかりやすくて、あんまり重く思われてない感じがしますがよくできていると思います。見たら近松半二でしたね。さすが半ニ。
道中双六の段はその後の重の井子別れのための前提にしておきたい話、みたいな感じに聞こえました。
重の井子別れは三吉が「母でも子でもないならば、病もうと死のうといらぬお構い」のセリフが、悲しいのだけれどちょっと卑屈になりすぎてる感じがしてしまう。しかも「母様覚えていさっしゃれ」って捨て台詞ですよね。妙なリアルさは感じますが。最後の鈴鹿馬子唄が聴かせどころですね。
もうバッチリ、時間通りに進んだことが裏方としては気持ちよかったですね。
押しも巻きもない。完璧。(笑)
【映画】「蜜蜂と遠雷」2019年 原作:恩田陸  監督:石川慶 (2021年9月13日(アマプラ利用))

 

「蜜蜂と遠雷」をアマプラで見ました。

なんか、複雑な思いを抱きました。
私は3歳からピアノやってました。19でやめました。それから多分一度もちゃんと触っていません。
やめてからしばらくはピアノのコンサートに行けませんでした。
ピアノは嫌いじゃなかった。でも好きでもなかったような気がします。
私は小さい頃は本当に真面目に毎日欠かさずピアノの練習をしていました。楽典の勉強もしていました。合唱部だったこともあり、声楽のレッスンもありました。でも好きな曲は弾かせてもらえなかった。
高校生になるときだったかに、それまで教わっていた先生が結婚されて引っ越されるとのことで、他の先生を探さねばならず、ちょうど小学校の合唱部の先生が学校の先生をやめてピアノの先生になると聞いたので、その先生のところに行きました。
私を音大に入れたい計画があったようで、前の先生に、楽典やら、声楽やら、教わっていましたが、私はまったく音大に行こうという気がなかったので、(しかもピアノ科なんて!)先生が変わったときに「音大には行かない。趣味でやる。」宣言をして、好きな曲を弾かせてもらえるようにお願いしました。
ショパンばっかり弾いてました。バッハのインベンションもやりたかったけどそれは先生が「ピアノで弾いても面白くない」というので家でひとりで練習してました。ベートーヴェンも弾いたな。
で、大学に入ってやめてしまうのですが、
この映画を見てて、やっぱり私には演奏の才能はなかったよなと思いました。
楽譜通りには弾けたし、楽典も嫌いだったけど出来たし、聴音とか初見とか得意だったし、暗譜も早かったけど、そういうことじゃないよねー、音楽って。
それは、ピアノやめて三絃(三味線)はじめてしばらくしたときも感じて、楽譜通りに弾くことや、暗譜はホントに得意だったけど、「だからなんだ」ってことなんだよねー。
何でもそうだけど、才能のある人に出会ったときって、圧倒される。
この映画に出てくるピアニストたちのような天才的な感性は私にはない。
因みに高校時代、声楽家だった音楽の先生にはさんざん「ピアノ科は無理かもしれないけど声楽科なら行ける」と口説かれましたが、音大はひとつも受けませんでした。
受けてみても良かったかな、経験として。違う世界を見られたかもしれません。
でも間違いなく私は表現の才能がないから、声楽でもだめだったと思う。
いま全ての楽器やめて歌もやめて、裏方に回ったのは正解だったなと本当に思っています。
裏方の才能は演奏よりはあったなと、本当に思います。
でも、もし将来生活に余裕ができたら、ピアノや三味線や箏をもう一度弾きたい、と思っていました。ピアノは置けそうにないけど、シンセサイザーを持っているので(実家においてあるけど)、それでもいいなと。
ま、でもこの調子じゃ楽器弾く余裕なんてできなそうなんだけどね。
このマンション楽器禁止だし。(防音設備を入れればいいらしいけど)
発声障害で歌は歌えないし。

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【演奏会】平家物語の世界その5壇浦の悲劇 紀尾井小ホール(2021年9月10日)

平家語り研究会の発表ももう5回となりました。

私は1回目からお手伝いさせていただいており、聴かせてもいただいていましたが、

昨年までは、舞台進行は薦田先生と出演者とホールの舞台さんにお任せしており、(というのは、そんなに緞帳の上げ下ろしがなかった、ということもあるのです)私は受付だけに集中していたのですが、今回は緞帳の上げ下ろしと照明のこともあったため、舞台進行もさせていただきました。(写真は緞帳のタイミングのメモ(笑))

私が言うのもおこがましいですが、第1回の時から比べたら、とても上手になっている3人。物語も有名な部分ではありましたし、詞章もプログラムをずっと見ていなくても入ってくる演奏でした。

3人とも美声の持ち主ですし、本当に聴きごたえがあります。

平家はずっと言葉が続くので、はっきりとその言葉が聞こえてこないと、伝わらないのですが、

「壇浦の悲劇」は伝わったと思います。

サブタイトルとして使った「浪の底にも都の侍らふぞ」は有名なところです。

平家は言葉が美しいし、聴かせるための工夫なのか、途中には「からからと」「しずしずと」「ゆらゆらと」などの繰り返す言葉が多いところがあったりします。

一応、演目が決まると、岩波文庫版「平家物語」を引っ張り出して、その部分だけは確認するのですが、『平家正節』と文庫版では(文庫版は「覚一本」とも違うようです)全然違い、比べるのも面白かったりします。『平家正節』の方がドラマチックになっています。

紀尾井小ホールではできないのですが、本当は浪の底に沈むところから、照明の青を揺らしたかったなー。紀尾井小ホールは青の照明しかできないので、海の底らしくバックは青にしてもらい、楽しい物語ではないので、少し暗めにしてもらいました。

平家語り研究会のHPも最近リニューアルされました。

https://heike-katari.com

【演奏会】2021年9月4日 亀山香能箏曲リサイタルⅡ 北とぴあさくらホール
「秋の曲」8/31の舞台リハの様子。9/4の本番のリハのときに撮影できませんでした!ごめんなさい!

「東獅子」こちらは9/4のリハの様子。

「根岸の四季」こちらも9/4のリハの様子。
こんな時期に1300人入るホールでも、全然入らないだろうということで、自然にソーシャルディスタンス取れるだろうということ自由席でやらせていだきました。
二階は開放せず、一階だけにして、それでもなんとなく間は取れる感じで入って、見た感じはそこそこ入っていたので良かったです。
本番は受付で、10人の外部レセプショニストさんへの指示などしなくてはならず、全然聞けなかったのですが、8/31の舞台リハはバッチリ聞いていました。
「東獅子」が良かったですね。とても自然な響きで、聞いていて気持ちが良かったです。
大きいホールは何かあったときに裏までいくのが結構大変なのと、レセ以外の主催者側のお手伝いも少なかった関係で、やり取りするのに、以前買ったトランシーバーが役に立ちました。

私は受付なので黒を持ち、舞台袖は暗いから赤にしました。黄色のほうが見やすかったかな。でも黄色ってすごいよね。

その他、規制退場のための看板作成なども自分でしました。いかにいつも仕事しているホールが親切で気が利いているかがわかる思いでした。
舞台進行する上で必要な道具がどんどん揃っていく。今まで履かなかった舞台スタッフの紺色の足袋も結局買ったし(笑)
そろそろ足りなくなるものも出てきたので買い足さなきゃな。
【映画】鳩の撃退法 タカハタ秀太監督

「鳩の撃退法」見てきました。

藤原くん主演だったから。
藤原くん主演で、叫ばない・
クズじゃない映画なんてなかなかないから(笑)。
そしたらキャストが凄く豪華でびっくりしてしまった。
どこまでがホントでどこからがフィクションなのか訳分からなくなる映画でしたが、面白かったです!
結構混んでいましたが、誰人気?風間くん?
【演劇】ムサシ 彩の国さいたま芸術劇場

「ムサシ」蜷川さん七回忌ですって。もうそんなに経つかぁ。

パンフ買うのやめようかと思ったけど買ってしまった。
そして確か「これで3回目」と思っていたのですが、4回目。もしかしたら5回目かもしれない。
パンフを出来るだけ買わないようにしてるので、全部残ってないのだが、
今回(左)、2013年(右)。(下のは初演のDVD)
でも2018年は確実に見に行ってるし、(このときはパンフを買わなかったのを覚えてます)2010年の小次郎が勝地くんだったときも見てる気がするんだよなぁ…。
そしてDVDは初演の時のだから(これはチケットが取れなかった)小次郎は小栗旬。
これは殆ど井上ひさしさんの遺作みたいなものなのだけど、最後のシーンの台本が来たのが初日の前日とか確かそういう芝居なので、(井上さんの遅筆は昔から有名。こまつ座とかよく延期になってた)
最後の場面ははじめの頃は取ってつけたような芝居だったのをよく覚えています。
何度か見て、今回はすごく心に沁みたなぁ。役者さんも殆ど変更ないので、消化してきたんだろうな。
まだ今回のパンフレット読んでいないので、これから読みます。
カーテンコールに蜷川さんの写真と井上さんの写真が出てくるのは想定内だったのだけど、
辻萬長さんの写真が出てきたのには不意をつかれて、大泣きしてしまった。
初演の沢庵和尚が、萬長さんだったんだよね。DVDで見られるけど…。
実はメッセージ性が強いのに、笑えるところもたくさんあって、ほんとにいいお芝居。
さいたまのあとは、東京、大阪
北九州、浜松とあるので、ぜひ見てほしい。