観たり、聴いたり、思ったり
竹本駒之助師匠+鶴澤津賀寿師匠のインタビューに立ち会ってきました!
インタビュー風景

2022年10月11日、渋谷区にある重要文化財「旧朝倉家住宅」で女流義太夫の竹本駒之助師匠と鶴澤津賀寿師匠のインタビューがありました。このインタビューは11月1日に渋谷区文化総合センター大和田伝承ホールの公演で、師匠たちの演奏の後、流れます。

11月1日「古典の日」に渋谷で演奏会があります

11月1日「古典の日」に渋谷区文化総合センター大和田の伝小ホールにて、
「女流義太夫公演 人間国宝 竹本駒之助・鶴澤津賀寿の至妙」
という公演があります。
演目は『仮名手本忠臣蔵』三段目「殿中刃傷の段」「裏門の段」です。

「古典の日」とは

11月1日は「古典の日」といい、平成24年に公布・施行された記念日です。「国民が日本の古典に親しみ、理解を深めるため」に設けられました。『源氏物語』の存在が確認される最古の日付が1008(寛弘5)年11月1日であることに由来しています。

重要文化財 旧朝倉家住宅 を借り切ってのインタビュー

「旧朝倉家住宅」は重要文化財となっていて、大正8年に建てられた二階建ての建物です。お庭もとても雰囲気がよく、春夏秋冬楽しめます。

旧朝倉家住宅のお庭
お庭の石畳

代官山駅からすぐで、なんと入館料100円です。

  重要文化財 旧朝倉家住宅

お庭の苔もいい具合
斬られた木も時間を感じる

インタビューの内容について

インタビューは伝承ホール寺子屋プロデューサーの鈴木英一先生が司会をされて行われました。鈴木英一先生は常磐津の太夫でもあります。常磐津和英太夫というお名前です。ちょうど今、2022年10月の歌舞伎座公演でタテをつとめていらっしゃいます。11日は歌舞伎が休演日だったので、実現できたわけですね。
  芸術祭十月大歌舞伎 
常磐津は第一部の「鬼揃紅葉狩」と第二部の「釣女」が出ています。
インタビューの内容は「師弟での人間国宝という偉業についての思い」「お互い、初めてであった時のお話」「どんなお稽古をされてきたか」などなど、いろいろ話がはずみました。それは映像を見てのお楽しみなので、ネタバレできません・・・。

いろいろお話される駒之助師匠
津賀寿師匠

今後の女流義太夫について

インタビューの最後にお二人がおっしゃっていたのは今後の女流義太夫についてのことでした。今、太夫になりたいという人は少しはいて、新しい人も少しはプロとして入ってきますが、三味線弾きがかなり出てきていません。
伝統芸能全般に言えることではありますが、なんとか伝承していけるように、若い人求む!プロの三味線弾きになろう!太夫になろう!という意気込みのある若い人求む!!

インタビュー映像は11月1日の演奏会で流します

インタビューは1時間以上にわたり行われましたが、もちろん編集が入ったりしますので短く、美味しいところだけを11月1日の公演内で流します。
演奏があって、その上映があって、また師匠たちには演奏を終えてということで、お話も伺います。
貴重で面白いお話も聞けると思いますので、是非、11月1日は渋谷の公演にお越しください

「女流義太夫公演 人間国宝 竹本駒之助・鶴澤津賀寿の至妙」
チケットぴあ Pコード:514-150 

【歌舞伎】十月大歌舞伎第二部に行ってきました(2022/10/9)


歌舞伎座三部制最後の十月大歌舞伎第二部に行ってきました。第二部は「祇園恋づくし」と「釣女」です。どちらもわかりやすく、楽しい演目です。ちなみに第一部は「紅葉狩」と「荒川十太夫」。第三部は「源氏物語 夕顔の巻」「盲長屋梅加賀鳶」です。

第一部の「荒川十太夫」は講談から歌舞伎化した新作です。今月は新作ものが多いですね。
今月から黙食ながら飲食もOKになりました。歌舞伎はお弁当をたべるのも楽しみのうちですからね。

第二部はどちらも笑える楽しい演目


私は2月以来の歌舞伎座でした。久しぶりすぎてびっくりです。
「祇園恋づくし」は見たことがなかったので、とても楽しく拝見しました。「釣女」は元は常磐津ですが、義太夫にもうつされているため、義太夫でよく聴いており、話の筋もすべてわかっておりましたが、歌舞伎でみたのは2度目くらいで、それも随分前の話なので、久しぶりに歌舞伎で拝見しました。
2演目で両方ともわかりやすく楽しい演目、というのも珍しいと思います。

第一部は文化庁芸術祭参加。「荒川十太夫」は見たい演目

第一部は芸術祭参加公演となっていました。毎年10月は芸術祭参加なのですが、全体で参加なのかと思ったら第一部だけでした。そうだったのですね。意識したことがありませんでした。


第一部の「荒川十太夫」は講談からの新作。「神田松鯉口演より」ということで、今大人気の伯山さんに受け継がれている「荒川十太夫」です。「赤穂義士外伝の内」ということで、忠臣蔵の外伝ということですから、ちょっと興味はありますね。どこかで行けるチャンスはないものか・・・。

今月は(も?)新作が多い

今月は新作が多くでています。
第一部の「鬼揃紅葉狩」は昭和35年初演、「荒川十太夫」は今回が初演。
第二部の「祇園恋づくし」は平成9年初演(その元になる作品は昭和3年初演)、「釣女」は昭和34年初演(常磐津としては明治16年初演)
第三部の「源氏物語 夕顔の巻」は平成7年初演、「盲長屋梅加賀鳶」は明治19年初演。
一番古いものでも明治。
新作は短いものが多いので、コロナで3部制になっているのため、短いものしかやれないということはあるかもしれませんね。もうなんせ2月から歌舞伎座に来ていないので、何をやっていたかをきちんと覚えていません。

来月からは昼夜2部制に戻りますが、團十郎襲名公演になってしまうので、またちょっと違いますね。

私は今月、来月と、平成中村座に行きます。

そうそう、木挽町広場(地下)にこんなのがありました。写真スポットから撮ると立体的に見えるようになっています。ホントは中に立つと舞台に立っている感じに写真が撮れるようです。

猫グッズもいっぱい売っていてほしいのがいろいろありましたが、我慢。


【演奏会】亀山香能箏曲コンサートIII 秋~冬へ 心を紡ぐ(2022/9/23 北とぴあつつじホール)

2022年9月23日(金・祝)
北とぴあつつじホールで 亀山香能箏曲コンサートIIIでした。

私は受付担当。

北区と共催なので、前々日にホールリハが可能で、そこで全曲聴かせていただきました。


本番はホールと受付の階が違うので、受付控室のモニターでちょっと見るくらいしかできないので・・・。

一人欠演が出ましたが(コロナではありません)
一面一管でやるのもある意味、亀山師らしいなということで、みんなあまり慌てずに済みました。

「冬の曲」良かったですね。
本番はいろいろありましたが、古今組はもっとみなさんやってもいいのではないでしょうか。

まぁ曲がうんぬんより、皆さんもっと会をやってください!

というのが私の心の叫びですが・・・。

 

【演奏会】女流義太夫演奏会9月公演(2022/9/19)

台風の真っただ中、女流義太夫演奏会9月公演でした。

しかし、お客様の予約はいっぱい。いつもより多めにお客様も入れることにしたのに、
予約開始の時間から1時間かからずに完売した公演です。

津賀寿さんが人間国宝になるという答申が出てから初の協会定期へのご出演。太夫はもちろん駒之助師匠。そして綾之助師匠と寛也さん。トップクラスの演奏です。

しかも演目もよかったですね。「卅三間堂棟由来 平太郎内の段」「芦屋道満大内鑑 葛の葉子別れの段」

お客様も「待ってました」と声を掛けたかったでしょうが、コロナ対策で掛け声禁止。

10月は「酒」と題して、10/20お江戸日本橋亭で18:30~。

予約受付は9月21日の10:30~です。

【演奏会】平家物語の世界その6壇浦の悲劇ー見るべきほどのことは見つー(2022/9/9)

年に一度、だいたいこの時期に行われる、「平家物語の世界」公演。今年は第6回でした。

私は第1回からお手伝いをしていますが、最初は受付だけでしたが、最近は舞台進行もしています。

今年は『平家物語』が来ている?初めてのお客さんが多かった!

発売開始から売れ行きはまぁまぁでしたが、
ある時期からぱたりと売れ行きがのびず、「目論見が外れたかな」と思いましたが、
結局は8月末からぎりぎりの期間まで、売れ続け、満席にはできなかったものの、
かなりの反響がありました。特にSNSでの反響と、昔は「〇〇新聞に載っても意味がない」と言われていた
某新聞の記事がそこそこ反響があり、最後の最後で、いい具合にチケットがはけ、
当日券分は残すことができる、というとてもうまい具合にいきました。

今年はアニメ『平家物語』や、映画『犬王』や、NHKでは人形劇『平家物語』の再放送。そして大河ドラマは源平の時代から始まるので、タイミングが良かったのかもしれません。

演奏がどんどんうまくなる3人

第1回から聴いているし、普段やっているジャンル(地歌、箏曲)も聴いたことがある人達なので、
実力があるのは知っていますが、平家語りとしては、やはり最初のころは「楽譜通り」「きっちりしっかり」
でしかなかったように思いますが、
前回(去年)くらいから、すごく情感がこもって、聴いていて涙が出てしまったりすることがあるくらいになってきました。

そうなってくると、舞台進行担当としては欲が出てきますね。
またチラシの制作からプログラムの制作までもいろいろわがままを言って、イメージ通りのものを作ってもらいました。

舞台も美しくできたと思います。(自画自賛)

写真はリハのもの。本番の様子などはまたホームページにあがると思いますので、
平家語り研究会のページをどうぞ。

 

【舞踊会】尾上菊之丞の会(2022/9/3)

最近あちこちで大活躍の尾上菊之丞さんの襲名後初の会でした。って、襲名したの、随分前ですよね。

とても楽しい、素晴らしい会でした。途中のつなぎで急遽お話することになってしまった茂山逸平さんのお話にあったように、いろいろな菊之丞さんの面を見せていただける会でした。

両花道でしたよ。

昔、まだ青楓さん時代に仕事をさせていただいたご縁で、今もご案内を頂けて、行くことにして、本当にいい舞踊家さんとご縁ができてよかったなと思っております。菊之丞さんはお囃子もできるし常磐津もやるし多分長唄三味線もできるのだろうから、やはり音楽がわかってる人の舞踊は違うなと思いました。お仕事したときも音楽がわかっていらっしゃるので話が早かったです。

逸青会も是非伺いたいと思います。

【演奏会】女流義太夫演奏会8月公演「義太夫の怪談」(2022/8/20)

昨年、陽性者が出てしまい、当日中止になった公演のリベンジでした。「播州皿屋敷」と「東海道四谷怪談」。有名な怪談です。

どうせなら、と、開場時にうすーく下座のSEを入れたりしました。客席も暗めに。

お客様もたくさん入ってなかなか良かったです。

天気が良かったので幟を出していただきました。

見台の房もちょっと渋くしてみたり。

【ミュージカル】ミス・サイゴン(2022/8/15)

「ミス・サイゴン」は今年が日本初演から30年だそうだ。今まで何度も見たいと思ってきたけれど、なかなか都合がつかなかったり、チケットが取れなかったりで行けなかった。
日本初演から30年目にしてようやく初「ミス・サイゴン」だった。

市村さんでエンジニアを観たかったが仕方ない。キム役は高畑充希ちゃんだったので嬉しかった。
クリス役の小野田さんは筋肉の付き方が米兵っぽくてよかった。鍛えている感じがして。

2022/8/15マチネのキャスト表

ベトナム戦争って、まだ終わってから50年経っていない。なんだかそれを題材にしたのはすごいことだなと思う。それも30年前に。つまりベトナム戦争が終わってまだ10年そこらでミュージカルの題材にしたってことでしょう。

なんだかとても生々しく感じた。

「レ・ミゼラブル」は昔の話で、まだ「物語」として受け入れられるし、みんな死んでしまうけど、コゼットとマリウスの結婚、ジャンバルジャンの死も二人に看取られて、新しい世の中への希望みたいなものが見える終わり方だから、なんとなく救いがある。

でも「ミス・サイゴン」は救いがなかった!あんなバッドエンド、悲しすぎる!キムがかわいそうでかわいそうで。
でもきっとあぁいう子はたくさんいた(いる)んだろうな。
タムが幸せになってくれたらいいなと思いながら劇場をあとにしました。

Q A NIGHT AT THE KABUKI(2022/7/29~9/11)

NODA・MAPの「Q A NIGHT AT THE KABUKI」を観てきました。

野田さんの演劇は最近、見ると涙が出てしまう。面白いけど、重いテーマを扱っていることが多いからかもしれない。

「Q」は再演で、初演と同じメンバーで、これからイギリス公演、大阪公演、台北公演がある。

会員になっているので、先行予約でいい席が取れた。前から2列目だった。みんな素晴らしい役者さんたちだけれど、やはり松たか子さんが素晴らしかった。まだまだみてない方もいると思うのでネタバレしないようにする。

タイムリーに源平合戦の話と、ロミオとジュリエットと、それから30年後の世界と、Queenの音楽ともうぐちゃぐちゃのようなのに、ちゃんとまとまるところがすごい。

9/11までならもう一度行けるかな。ほんとにすごい芝居だった。

日本では大阪公演が10月にある。ぜひ見てほしい。

【美術展】芸術×力 ボストン美術館展(東京都美術館 2022/7/23~10/2)

 

ようやく行ってきました。「ボストン美術館展」。

久々に美術館に行きました。そもそも最近外に出てないから、外出が久しぶりでした。

昨日は用事で都内に出たのでついでに行ってきました。

私が個人的に見どころと思うのは「吉備大臣入唐絵巻」ですかね。

あとは見てよかったのは1700年代のギターと、メリウェザー・ポストのブローチですね。

60カラットのエメラルドなんてそうそう拝めませんから。

あとは最初にどーんとあるナポレオンの肖像画はよかったです。

コロナのせいで、人が溜まると困るとかいろいろあるんだろうけど

来ているものは少なかったですね。会期長いから何回かに分けるのかな?

しかし「吉備大臣入唐絵巻」は面白かった。